JJJ(ジャカルタジャパンジガーズ)

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アンボン釣行記

祝日前夜の22時、フェルチ尾さん、ももさん、かつーんさん、イートンの4名はスカルノハッタ国際空港に向けて出発した。

 

今回の目的地はマルク州アンボンの小さな島の小さな村で、GTとマングローブフィッシングを堪能する。

目的地の村には飛行機やフェリー、車、小舟を乗り継ぎ、20時間ほどかけて行く(帰りは途中1泊し1.5日かかる)。そのため、5日間の遠征でも実釣は2.5日ちょっととなる。

 

ジャカルタとアンボン間のフライトは3時間程度だが、2時間の時差があるため、ジャカルタを深夜に出るとちょうど朝にアンボンに着く。

アンボン空港で現地の軍人の方々(フェルチ尾さんの伝手)と合流、今回の釣行に同行してもらう。

 

車中から見えるアンボンの市街地は大きそうだが、あまり外国人を見慣れていないのか、住民から不思議そうな視線を浴びる。

 

まずはアンボンで腹ごしらえ。パダン料理に近いが、辛さの中に若干甘みもあり美味しい

 

ローカルから、アンボンは暑いと聞いていたが、確かにジャカルタの比ではない。冗談みたいな容赦のない日差しの強さだが、その日差しを受ける海と砂浜は絵画の中にいるかのような美しさで、時間がゆっくり流れるかのような錯覚に陥る。

早く海に飛び込みたい

 

フェリーの中の様子

 

陸路も長い

島と島の間を小舟で3時間ほどかけて渡った際には波と汗でベタベタになったがとうとう目的地の村に到着。

 

この小舟で3時間

トイレ兼水浴び用の小屋の前にて

 

到着した際に村の人たちが出てきて、子供達が次々と海に飛び込んでいたので舟の水揚げなど何か手伝ってくれるのかと思ったが、ただ飛び込んでいただけだった。

上陸しても村の人々は一定の距離をあけて凝視している。JJJ以外の外国人を見たことはないようで、好奇の視線を感じる。

 

今回ベースとなる家(赤い屋根)。他の家と比べるとかなり立派な家だ(そもそも塗装されている家が少ない)。

 

家の中の様子。常に子どもたちが外から中の様子を窺っている(目を合わせると視線をそらされる)。

 

既に夕方なので荷ほどきも程々に早速釣りに行く。

 

~初日(夕方のみ)~

海:かつーんさん、フェルチ尾さん
マングローブ:ももさん、イートン

 

今回使用する舟

 

時間は限られているが生まれて初めてのマングローブでの釣りに心が躍る。

小舟に船頭さんと2人で乗り込むが、船頭さん達は普段は漁師で、釣りなどやったことがないので難儀する。エンジンは切らずに凄いスピードでどんどん川を登っていく。キャストしてもリトリーブする時間すらなく舟が進んでいく。しかもインドネシア語は簡単な言葉しか通じない(私は元々簡単なインドネシア語しか話せないが)

なかなか息が合わない中で、木を避けつつマングローブの根本や倒木にルアーを通していく。

小さな流れ込みと倒木、マングローブの根といういかにもなポイントが有ったので何とか舟のエンジンを止めてもらい、ルアーを通す。着水して潜り始めで黒い魚影が反転した。

すかさず思いっきりアワセを入れるもマングローブの根に潜られる。

これ以上走られるとラインが擦れて切れるためラインをフリーにしてみたら運良く止まってくれた。

ゆっくり舟のポジションを直してからマングローブの根から引っこ抜く。

根から出た後もう一度突っ込もうとするも力ずくで引き寄せランディング。

見たこともない真っ黒な魚だった

 

本当に黒いだけで模様も斑紋もない

 

その後も2チェイスあったがバイトには至らず、真っ暗になったので終了。

海の方はフェルチ尾さんがGTをかけたもののバラシ。この日の釣果はこの1匹だった。

 



帰ってくるとすでに夕飯が用意されていた。グルクンとご飯と調味料(?)のcolocolo。ガスや電気がないので調理は薪を使うらしい。水も薪火で煮沸しているらしく、若干燻製のような香りがした。その水で炊いているご飯もほのかに燻製風味で美味しい。colocoloは初めて食べたがトマトベースで柑橘系とバジルの爽やかな香り、トマトの酸味と甘味、そして唐辛子の辛味と重層的な味わいでやみつきになる。これをおかずにご飯が食べられるくらいだ。料理自体はどれもシンプルなものだが、どれも手が込んでいて美味しかった。

 

皆ハマったcolocolo

 

ただ、湿度が高く汗が止まらない。水浴びしても5分後には汗だくだ。

明日の準備をして日を跨ぐ頃に就寝。

 

 

二日目(午前)

海:ももさん、フェルチ尾さん
マングローブ:かつーんさん、イートン

朝3時半に朝食だと起こされた。ムスリムではないので(日中に断食はしないので)そんなに早く朝食をとる必要はないのだが、折角作ってもらったので感謝して、
食べずに寝た。

5時にまた起きて今度は朝食をとった。朝食は真っ赤なナシゴレンと米で作られたケーキとcolocolo。ほぼ米だけの朝食だ。しかし美味しい。ナシゴレンは辛みとにんにくの風味が食欲を刺激し、止まらなくなる。米のケーキも若干脂っこいが優しい甘さで口の中の辛味を緩和してくれる。腹持ちも良さそうだ。

明るくなってきたので出発。

 

期待に胸膨らませ

 

この日のマングローブは船頭さんとも少し息があってきたこともあり、朝からマングローブジャックやハタ等がよく釣れた。

 

雨は降っていないが雨具で虫を完全防備。めちゃくちゃ暑いが背に腹は変えられない。

 

船頭が慣れないスマホで写真を撮っている間に船はマングローブ林に突っ込む(枝からは凶暴なアリが降ってくる)

写真に指が入るというあるあるミス

 

正体がよく分からないハタ

 

マングローブジャック。この鋭い歯でルアーが穴だらけになる。

 

かつーんさんが攻略法を見つけてからは、お互いいそうなポイントからはほぼ全て釣った。

二人とも舟を魚で一杯にして昼食のため一旦ベースに帰港。

 

すると桟橋に丸々太ったイソマグロが横たわっている。

どうやらももさんが朝一で獲ったらしい。

 

19キロの良型

 

海も好調らしく、狙いのGTは上がらなかったものの美味しい魚が釣れていた。

 

トローリングシイラ

 

綺麗で美味しいカスミアジ

 

但しジギングの釣果はイマイチだったらしい

 

ランチはまさかのカニ。ここでこんなごちそうに出会えるとは。かにみそが染み出したスープがめちゃくちゃ美味しい。このスープでいくらでもご飯が食べられそうだ。

カニ本体は美味しさも衝撃的だったが、硬さも衝撃的だった。確かにこれだけ美味しければ硬くなければ他の動物に食べられてしまうだろう。

ただ、最も衝撃的だったのはももさんがその硬い殻ごとバリボリ噛み砕いて食べていたことだ。世界は広い。

カッチカチやぞ

二日目(午後)

マングローブももさん、フェルチ尾さん

海:かつーんさんイートン

 

二日目の午後にして初めてのアンボンでのキャスティング。

舟が小さいので慣れるまではキャストも難しい。

繰り返しになるが船頭さんは普段漁師で、釣りなどやったことがないので全て指示をしなければならない。普段やっているGTキャスティングが如何に恵まれたものだったか良くわかった。

ここには釣らせてくれる船頭はいない。ポイントや操船なども自分で決めなければならない。

ベイトは多いが、なんのベイトなのか(GTが捕食するようなベイトか)、どうして湧いているのか(フィッシュイーターに追われているか)を見極めなければならない。

 

そんななかでも何とかファーストヒット、足場が不安定なので確りフッキングできていないような気がする。と思ったら案の定バレてしまった。想定していたよりも難しいかもしれない。

 

すぐに2度目のバイト。今回はきちんとフッキングできた。底がよく見えるほど浅いので強引に寄せる。

リーダーまで入り、魚体が見えた。

10キロはなさそう、小さいな、と思った瞬間バレた。

 

 

油断したに違いない。釣り初心者のくせに、小さいなどと気が緩んだのが良くない。

明日釣れなかったら馬並さん引退に伴いこっそり引き継いでいた由緒ある「GTおじさん」の称号を返納しようと心に誓って帰路についた。

 

夕焼け

 

マングローブの方は午前中に誰かさん達が釣りすぎたせいで魚がスレ、ももさん、フェルチ尾さんたちは苦戦したようだ。

そんな中でも粘りに粘ったももさんがアカジンをゲット。

諦めず人より多くキャストした者が制す

 

この日の夕飯は朝食同様真っ赤なナシゴレンと米で作られたケーキとcolocolo。おそらくこれがこの村の基本的な食事なのだろう。

 

夕食後、ももさん、かつーんさん、イートンの3名で夜釣りへ。
1艇の舟に乗り込み新月で真っ暗な中を進んでいく。ワクワクとドキドキがたまらない。

ももさんがGPSで調べると、水深は数十メートルから300Mと崖のように一気に深くなる。

期待は高まるばかりだが、200M~300Mラインを流したところ3人共謎の魚にノット部分を切られ終了。

あっけなく終わってしまった。

 

三日目(午前)

マングローブ:ももさん、フェルチ尾さん

海:かつーんさん、イートン

 

願いが通じたのか早朝に起こされはしなかった。


日中は信じられないほど暑いが朝は寒い。

今日は朝からGTだが、昨日逃しているので水浴びで気合を入れる。

震えるほど寒くて後悔した。

 

まずは気合を入れてポッパー。

できるだけ大きな音を立てて引いてると早速バイト、乗らなかったがすぐさまドッグウォークさせたら狂ったように追い食いしてきた。

今度は乗ったので確りアワセる。

一度たりとも主導権は与えない。

最後に船べりに突っ込もうとするも無理やり引きずり出す。

もう一縷の望みも与えない。

 

JJJのGTおじさんは俺だ!

 

普段やっているGTよりも考えなければいけないこと、気にしないといけないことが多いが、その分釣れたときの満足感はひとしおだ。釣らせてもらったというよりも釣った感が強い。

いくらハタやマングローブジャックを釣っても無表情だった船頭がすごい笑顔だ。

自身にプレッシャーをかけているつもりが、言葉は通じずとも船頭にもプレッシャーをかけてしまっていたのかもしれない。

まあ、GTをあげると言ったから喜んでいるだけなのかもしれない。

GTのポイントは小さなリーフで、移動をほとんどしないのでひたすら投げ続ける。

暑さで頭がくらくらする。

 

マングローブの方は昨日誰かさん達が釣りすぎたせいで引き続き魚がスレ、ももさん、フェルチ尾さんたちは苦戦したようだ。

そんな中でも粘りに粘ったももさんがターポンをゲット。

 

諦めず人より多くキャストした者が云々。にしても写真がひどい 笑

 

ランチは昨日釣ったハタとマングローブジャック。

初めて食べたマングローブジャックはあっさりとした白身で美味しかったが、皮がかなりしっかりしていて食べ辛かった。しかし、手で食べると非常に食べやすく、皮も脂が乗って美味しかった。何でもかんでも道具を使うのが優れているというわけではない。


とりあえずGTを釣って満足したので食後は家の目の前の海で泳いだ。

 

 

三日目(午後)

マングローブ:かつーんさん、イートン

海:ももさん、フェルチ尾さん

 

マングローブは小さい川が2本のみのため、スレやすいしスレると厳しい。

そんななかでも何とかカニをかけた。

が、腕を切り離して逃げられた。

 

ももさんを見習って殻をバリボリ噛み砕きながら食べたが、ズワイガニみたいで美味しかった

 

結局この日のマングローブは厳しかった。

 

海の方ではももさんが狙い通りGTをゲット

美味しいカスミも

 

 

この日は流石に疲労困憊で、昨日の貧果もあり夜釣りには行かず、さっさと寝た。

 

四日目(午前)

マングローブ:かつーんさん、イートン

海:ももさん、フェルチ尾さん

 

最終日。これが最後なのでまだ暗いうちから出港

 

最終日はマングローブでスタート。

下流から丁寧に攻めていくがあたりがない。

中流まで上ったあたりで船頭は「ここに魚はいない。海に行ってGTを釣ろう」としきりに誘ってくる。

いないことはないと思うが、彼なりに何かしら釣らせようと必死なのだろう(彼がGTが欲しいだけかもしれないが)

船頭には数日間本当によく頑張ってもらったので最後にGTをあげたい気持ちもありマングローブを諦めた気持ちもあり)、海へ向かった。

 

沖にあるリーフにはすでにフェルチ尾さんが入っていたが、お邪魔する。

フェルチ尾さんもGTゲット!

 

流石にちょっとスレ気味だったのでペンシルで狙い通りGT追加。

小舟だからかGTの迫力あるバイトを近くで感じることができる。やはりGTは面白い。

 

今までジギングはいまいちだったらしいが諦めず続けていたももさんにとうとうジギングの神様が微笑んだ。

ハタ

 

なんか

 

ハチジョウアカムツ!

 

マングローブに残ったかつーんさんも上流域まで粘って爆釣

 

ランチを食べて村を後にした。

 

インドネシアといえど、ここまで田舎には行ったこともなく、普段の釣りとはまた一味違う違う釣りを楽しめた。

今回の釣行はフェルチ尾さんの伝手がなければできない釣行だったのでフェルチ尾さんには感謝だが、更に甘えてまた新しいポイントの開拓にも期待してしまうのは釣り人の悪い性だろう。

 

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